広報活動について

就任のあいさつ:大阪中之島美術館 館長 植木 啓子

 

大阪中之島美術館は、コロナ禍にありながらも想像を超える活況の恩恵に浴した2022 年の開館や、大阪・関西万博の熱気とともに賑わいを見せた2025 年の挑戦を経て、今年2026 年、開館5周年を迎えました。
■長い準備室時代に蓄積した学芸員の知識と、多様な分野から集結した管理、運営、広報スタッフの経験が、日本の美術館界では他に例のないPFI 事業コンセッション方式運営のもとに融合し、これまでの活動のエンジンとなってきました。そして、開館以来ご来訪くださったのべ300 万人のお客さまと、寄附・協賛、協力、出品といったさまざまなかたちで力をお貸しくださった企業・団体や個人、全国の美術館・博物館等のみなさまの支えなしに、今の私たちはありません。

大阪中之島美術館が開館前から掲げてきた4つの「めざす姿」に通底するのは、「小さく構えること」と「足元を見つめること」というたった2つの、しかしとても大切なことです。箱ではなく活動体としての美術館を、その扉の外につながりや助けを求め、ここ大阪という地で、みんなでつくっていきたい。それは変わらず私たちの核となっています。
■前館長は私たちを牽引しながら、多くの気づきを残してくれました。新たな体制はその気づきを糧として、再びスタートラインに立ちます。ここはあわてずダッシュは控え、長距離を見据えて一歩一歩確実に刻んでいくところでしょう。コレクションやアーカイブズのさらなる活用やその源になる研究調査の深化、ラーニングや広報・マーケティング、施設活用の充実、変化する社会情勢のなかでのリスクマネジメント等の課題に丁寧に取り組みながら、大阪中之島美術館らしいと評価いただける多彩な展覧会をもって、明日も今日と変わらず、そしてずっと、みなさまのお越しをお待ちできるよう努めてまいります。

2026年10月1日
大阪中之島美術館 館長
植木 啓子