博物館学芸員講座2024
大阪市博物館機構では、大阪公立大学との包括連携協定に基づき、同大学の「博物館資料保存論」「博物館展示論」「博物館経営論」に学芸員を講師として派遣しています。
大阪公立大学 令和6年度 博物館学芸員講座一覧
1.博物館資料保存論
【授業の到達目標】博物館において、さまざまな分野の資料を、展示環境や収蔵環境を含めて良好な状態で保存・継承するために必要な基礎的知識や技術を身につけるとともに、資料の修復や科学的分析についても、最新の成果を含めて習得する。
第1回 | イントロダクション |
第2回 | 資料の状態調査・現状把握 |
第3回 | 資料の科学的保存処理(有機質資料) |
第4回 | 資料の科学的保存処理(金属製資料・遺構) |
第5回 | 自然史資料の保存(生物多様性・自然環境の保全を含む) |
第6回 | 自然史資料の保存(生物多様性・自然環境の保全を含む) |
第7回 | 資料の取り扱い、梱包と輸送 |
第8回 | 資料の修復・修理(美術・歴史) |
第9回 | 災害の防止と対策(火災、地震、水害、盗難等) |
第10回 | 伝統的保存方法 |
第11回 | 保存の諸条件とその影響(温湿度、光、振動、大気等)、生物被害とIPM(総合的有害生物管理) |
第12回 | 収蔵の保存環境 |
第13回 | 展示の保存環境 |
第14回 | 文化財の保存と活用資料 |
第15回 | まとめ |
2.博物館展示論
【授業の到達目標】博物館の展示について、歴史・美術・自然史など幅広い分野の実践例を通じて、理論や具体的技術・手法を学び、博物館の展示機能に関する基礎的能力を養い、あわせて特別展(企画展)等の企画から実施までの具体的手続きを理解し、要点となる基本的内容を説明できるようになる。
第1回 | イントロダクション 展示とは |
第2回 | 科学の展示手法と来館者コミュニケーション |
第3回 | 歴史展示に関する諸問題 |
第4回 | 考古資料の展示、遺跡の利用 |
第5回 | 建築と展示 |
第6回 | 東洋陶磁美術館の展示 |
第7回 | 天文現象の博物館での展開 |
第8回 | 大阪市立科学館の見学 |
第9回 | 特別展の企画と運営 |
第10回 | 自然史博物館の展示 |
第11回 | 美術系展覧会の企画・運営 |
第12回 | 海外資料の展示に関する諸問題 |
第13回 | 展示技術のいろいろ |
第14回 | 美術展示に関する諸問題 |
第15回 | 観覧者からみた展示 |
3.博物館経営論
【授業の到達目標】博物館の組織や活動について、歴史・美術・自然史・科学など幅広い分野の実例を学び、博物館経営に関する基礎的な知識を習得する。また、博物館が今後社会のなかで果たすべき役割や、現在の博物館を経営する知識や手法を理解し、今後の我が国における博物館経営に関する新たな定理や、ニーズについて自分の考えをまとめることができるようにする。
第1回 | イントロダクション |
第2回 | ミュージアムマネジメントとわが国の博物館 |
第3回 | 博物館の運営形態 |
第4回 | 博物館の行政制度 |
第5回 | 博物館の財務 |
第6回 | 博物館の施設と設備、組織と職員 |
第7回 | 博物館の使命と計画と評価 |
第8回 | 美術館の運営 |
第9回 | 自然史博物館の運営 |
第10回 | 歴史博物館の運営 |
第11回 | 科学館の運営 |
第12回 | 博物館の連携 |
第13回 | 博物館とマーケティングと広報 |
第14回 | 博物館と信頼醸成(倫理規定) |
第15回 | 博物館運営上の危機管理 |