博物館学芸員講座2019
平成31年4月に再締結した大阪市立大学との包括連携協定に基づき、「博物館資料保存論」「博物館展示論」「博物館経営論」に学芸員を講師として派遣しています。
大阪市立大学 令和元年度 博物館学芸員講座一覧
1.博物館資料保存論
【授業の到達目標】博物館において、さまざまな分野の資料を、展示環境や収蔵環境を含めて良好な状態で保存・継承するために必要な基礎的知識や技術を身につけるとともに、資料の修復や科学的分析についても、最新の成果を含めて習得する。
第1回 | イントロダクション |
第2回 | 資料の状態調査・現状把握 |
第3回 | 資料の科学的保存処理 |
第4回 | 資料の修復・修理(考古) |
第5回 | 自然環境の保護(生物多様性・種の保存を含む)① |
第6回 | 自然環境の保護(生物多様性・種の保存を含む)② |
第7回 | 資料の取り扱い 梱包と輸送 |
第8回 | 資料の修復・修理(美術・歴史) |
第9回 | 資料保存の諸条件とその影響(温湿度、光、振動、大気等)、生物被害とIPM(総合的有害生物管理) |
第10回 | 災害の防止と対策(火災、地震、水害、盗難等) |
第11回 | 伝統的保存方法 |
第12回 | 収蔵の保存環境 |
第13回 | 展示の保存環境 |
第14回 | 地域資源・文化財の保存と活用 |
第15回 | まとめ |
2.博物館展示論
【授業の到達目標】博物館の展示について、歴史・美術・自然史など幅広い分野の実践例を通じて、理論や具体的技術・手法を習得し、博物館の展示機能に関する基礎的能力を養う。あわせて、特別展(企画展)等の企画から実施までの具体的手続きについて学ぶ。
第1回 | イントロダクション 展示とは |
第2回 | 美術資料・文化財の展示手法、展示に関する諸問題 |
第3回 | 歴史展示に関する諸問題 |
第4回 | 考古資料の展示、遺跡の利用 |
第5回 | 建築資料の展示 |
第6回 | 展示の諸形態1 東洋陶磁美術館(もしくは大阪市立美術館)の展示〈現地見学と講義〉 |
第7回 | 展示の諸形態2 大阪市立科学館(もしくは歴史博物館)の展示〈現地見学と講義〉 |
第8回 | 自然史資料の展示手法 |
第9回 | 特別展の企画と運営 |
第10回 | 展示の諸形態3 自然史博物館の展示〈現地見学と講義〉 |
第11回 | 巡回展示の企画・運営 |
第12回 | 海外資料の展示に関する諸問題 |
第13回 | 展示技術のいろいろ |
第14回 | 観覧者からみた展示 |
3.博物館経営論
【授業の到達目標】博物館の組織や活動について、歴史・美術・自然史・科学など幅広い分野の実例を学び、博物館経営に関する基礎的な知識を習得するとともに、博物館が今後社会のなかで果たすべき役割について、自分の考えをまとめることができるようにする。
第1回 | イントロダクション |
第2回 | ミュージアムマネージメントとわが国の博物館 |
第3回 | 運営の実態(組織体制・財務・日常運営・設備等) |
第4回 | 歴史系博物館の運営 |
第5回 | 美術館の運営1 |
第6回 | 自然史博物館の運営 |
第7回 | 博物館の使命・計画・評価 |
第8回 | 美術館の運営2 |
第9回 | 博物館と倫理 |
第10回 | 博物館における市民参加 |
第11回 | 科学館の運営 |
第12回 | 他館・他機関との連携 |
第13回 | 公共施策や地域との関係 |
第14回 | 博物館経営の現状と課題 |
第15回 | まとめ |