プレスリリース

【プレスリリース】大阪市立自然史博物館:2025 年万博会場・夢洲において 大阪府で「絶滅」とされた水草「カワツルモ」を再発見

このたび、大阪市立自然史博物館の学芸員が中心となって実施した夢洲の植物調査において、大阪府レッドデータリストで「絶滅」と判定されたカワツルモが再発見されました。この研究成果は水草研究会の会誌「水草研究会誌(Bulletin of Water Plant Society, Japan)」に投稿済みで、111 号に掲載予定です。
自然史博物館の研究成果をぜひ記事として扱っていただきますよう、ご検討お願い申し上げます。

今回の発表についての詳細(自然史博物館ホームぺージ)は  こちら
プレスリリース(PDF)は  こちら

発表のポイント

カワツルモは…

カワツルモは海岸沿いの汽水域に生育する水生植物で、大阪府下では1996 年以降は全く記録がなく、生育環境も皆無と考えられたことから、「大阪府から絶滅」したとされていました。

ところが、

ところが、自然史博物館の学芸員が中心となって実施した夢洲の植物調査において、万博会場予定地の南東端の水域で再発見されました。水草類は水鳥とともに移動することが知られており、カワツルモもこのようにして他の生育地から移動してきたと考えられます。近畿地方まで広く見てもカワツルモの現存する生育地は極めて少なく、今回確認された生育地は非常に貴重です。

しかし、

しかし、カワツルモが確認された場所は今後、残土置き場等として利用されるため、まもなく埋め立てられる予定になっています。

夢洲は、

夢洲は、大阪府のレッドデータリスト2014 において、生物多様性ホットスポットとして取り上げられており、大阪市生物多様性戦略の中でも、夢洲を重要な自然環境として取り上げています。カワツルモの生育地やその周辺のヨシ原も含めた保全が望まれます。

展示について

夢洲で発見されたカワツルモの標本や生育環境について以下の通り展示します。
○期間:令和3 年6 月26 日(土)~8 月29 日(日)
○場所:大阪市立自然史博物館 本館1階・入り口付近

施設の基本情報

大阪市立自然史博物館
〒546-0034 大阪市東住吉区長居公園1-23
TEL:06-6697-6221
FAX:06-6697-6225
大阪メトロ御堂筋線「長居」駅下車3号出口・東へ800m
JR 阪和線「長居」駅下車東出口・東へ1000m
常設展示観覧料:大人300 円、高大生200 円
※中学生以下、障がい者手帳などをお持ちの方、市内在住の65 歳以上の方(要証明)は無料。
大阪市立自然史博物館  ホームページ

問い合わせ先

大阪市立自然史博物館
TEL:06-6697-6221
FAX:06-6697-6225